赤ちゃんはどうして
汗疹(あせも)ができやすいの?
あせもは赤ちゃんだけではなく、大人でもよくできる症状ではありますが、やはり赤ちゃんの方が汗疹(あせも)ができやすいイメージがあります。
イメージだけなく、実際自分が子供の頃のことを思い出してみると、しょっちゅう汗疹ができていて、天花粉(てんかふん)とかベビーパウダーと呼ばれるような白い粉をポンポンとつけられていた記憶があります。
大人になった今はあせもで悩んだ記憶がないということはそれだけ幼少時代はあせもができやすかったのだなと実感しています。
ではどうして赤ちゃんから幼少時代にかけて汗疹(あせも)ができやすいのでしょうか?
その理由は赤ちゃんのお肌の特徴にあります。
大人とは異なる特徴があるからこそ、赤ちゃんにはあせもができやすくなっているのです。
その大人とは異なる赤ちゃんのお肌の特徴はといいますと、
大人に比べて何分の一?かもわからないほどの小さな体の表面に大人と同じだけの汗の出てくる穴である汗孔があるという点です。
そうなんです。
汗孔の数って赤ちゃんの頃から大人になるまで変わらないんですね。
ということはです。
赤ちゃんのあの小さな体の表面にはびっしりと汗孔が空いているということなので、大人ならじんわりとちょっと汗が滲んだかな?という感覚の汗が赤ちゃんの場合だと大粒の汗を流している状態になるということになります。
汗をたくさんかくこと自体は体内の老廃物を出したり、体温調節をしたりするために必要なことであり、良いことですが、この汗をそのままにしておくと汗疹(あせも)につながりやすくなります。
汗疹(あせも)が
できるメカニズムは?
汗疹というのは漢字からわかるように汗によってできる湿疹です。
汗というのは汗腺(かんせん)から汗管(かんかん)を通り、汗孔(かんこう)から体外に排出されます。
汗をかきっぱなしにしているとお肌の表面が汗まみれとなり、汗孔が塞がってしまい、汗管に汗が詰まってしまいます。
そうなると汗が体外にでることができず、皮膚内に漏れ出してしまい、炎症を起こし水疱のようなものができて、これが汗疹となると言われています。
ですが、これだけメジャーな湿疹である汗疹(あせも)もそのメカニズムが完全に解明されているわけではないようです。
というのも、汗管に閉じ込められた汗が皮膚内で漏れ出すことによって起こるというメカニズム以外にも人のお肌の上に常在している菌の一つである「表皮ブドウ球菌」が汗をかいた際に増殖してそれが汗疹の原因となるという説もあります。
いずれにしても共通していえることがあります。
それは汗管に汗が閉じ込められるにしろ、表皮ブドウ球菌が増殖することが原因にしろ、お肌の表面に汗をかいたまま放置していることが原因といえます。
汗をかいたままにしていると、汗にホコリや古い皮膚が剥がれた垢(あか)などが付着し、汗孔を塞いでしまいやすくなります。
つまり、汗疹ができるメカニズムはすべて解明されていないにしても、汗をかいたままの状態であることが汗疹(あせも)につながるということになります。
汗疹の種類は一つだけ?
あせもは実は3種類あります。
「水様性汗疹(すいようせいかんしん)」
「紅色汗疹(こうしょくかんしん)」
「深在性汗疹(しんざいせいかんしん)」
の3種類です。
汗疹と書いて「かんしん」と呼んでいますが、医学的には「かんしん」が正しく、普段みんなが使っている「あせも」は一般的な呼び名となります。
このうちの深在性汗疹に関しては、高温多湿な熱帯地域などで長時間さらされるなどがない限りは起こることはほとんどなく、日本においてはほとんど見られない汗疹です。
では、逆にみんなが「あせも」と呼んでいるものはどれかといいますと、
「紅色汗疹」というあせもになります。
赤いポツポツとした湿疹で痒みを感じるのが特徴です。
最後の「水様性汗疹」はどのようなあせもかといいますと、
小さな水ぶくれのような水疱が皮膚の表面にできる汗疹でかゆみもなく、時間の経過とともに皮膚が破れて自然と治まります。
夏場に海やアウトドア、プールなどで日焼けをした際などにできやすい汗疹です。
以上のように3種類のあせもがありますが、
注意すべきは基本的に「紅色汗疹」のみとなります。
赤ちゃんの汗疹の対策や
予防ケア方法について
これまでになぜ赤ちゃんには汗疹ができやすいのか、そして、あせもができるメカニズムについて、さらには汗疹の種類についてお伝えしてきました。
では、肝心の赤ちゃんの汗疹(あせも)の対策や予防ケア方法についてお伝えしていきたいと思います。
いうまでもありませんが、赤ちゃんに汗疹(あせも)ができてから対策をするよりも、汗もができないように予防ケアを行っていくことがもっとも理想的です。
そのためにできることから説明していきます。
汗疹のメカニズムのところでお伝えしたように、結局のところ、汗がお肌の表面に付いたままという状態があせもにつながりやすくなります。
つまり、赤ちゃんが汗をかきっぱなしにならないように対策をしてあげることが必要です。
そのためにおすすめのケアをご紹介していきます。
汗をこまめにガーゼやタオルで拭きとる
(乾いたものではなく水に濡らしたもの)
拭き取る際にはこするのではなく、赤ちゃんのデリケートなお肌に当てるように優しく拭き取ってあげましょう。
入浴時にしっかりと汗を流してあげる。
ベビーソープでしっかりと全身を洗ってあげましょう。お肌に優しいベビーソープを選ぶのがポイントです。
おむつ交換はまめにしてあげる。
お肌の表面が不衛生にならないようにしてあげましょう。
着替えをまめにしてあげる。
赤ちゃんは汗かきなのでこまめに着替えさせてあげることでお肌を健やかに保てます。
赤ちゃんに着せる肌着は通気性と
吸水性の良いコットン素材を選んであげる
寝ている間など汗を拭いたりなどができにくい場合にも吸水性が良く、通気性が良い肌着であれば快適でいられます。
部屋の空調調節を適温にして厚着よりは薄着にしてあげる
赤ちゃんが寒いのでは?と思いついつい厚着にしがちですが、体温調節を汗をかくことで行うのがほとんどな赤ちゃんは厚着にすると汗でベタベタになりやすく、体に熱がこもりやすくなりますので、厚着には注意しましょう。
ちょっとしたことですが、このちょっとしたことを意識的に行ってあげることによって赤ちゃんのお肌にあせもができる頻度はかなり減らせるはずです。
それでは汗疹(あせも)ができてしまった後はどのようにケアしていけばよいのでしょうか?
基本的に先ほどのあせも予防の方法は全て汗疹ができた後にも効果的です。
さらなる汗疹を増やさないようにするためにもしっかりと汗対策をしてあげましょう。
そのうえで汗疹ができた後にやっておきたいことをご紹介しておきます。
赤ちゃんの爪はちゃんと切ってあげておく。
あせものような痒みの生じる湿疹は赤ちゃんが知らず知らずにかきむしってしまい症状を悪化させがちなので、爪を切っておいてあげましょう。
とびひに注意しましょう。
あせもの痒みに耐えられず引っかいてしまうと傷口にお肌の常在菌の一つである「黄色ブドウ球菌」が侵入してしまい、とびひになりやすくなります。
とびひになると水疱が潰れて中の液が他の皮膚に付着すると新たな水疱などができてどんどん拡がっていきます。そうならないようにあせもの段階で対策をしてあげましょう。
・かゆみがひどい場合は薬を使ってかゆみを抑えることも必要
薬に頼りたくないという気持ちはわかりますが、赤ちゃんにとって痒みはつらいことなので、痒みが続く場合はかゆみを抑える薬を病院でもらって使ってあげて症状を悪化させないようにしてあげることも大切です。
・お肌への負担を減らす
あせものような乳児湿疹ができるということは少なからずお肌の状態が良くないといえます。
お肌のバリア機能を正常に働かせてあげるためにもお肌への負担となることは極力減らすべきです。特に見直すべきはベビーソープと洗濯洗剤、衣類やタオルです。
よくベビーソープを替えたらあせもが治ったというような口コミも見かけますが、新しいベビーソープがあせもを治したわけではなく、これまでのベビーソープによるお肌への刺激が軽減され、お肌の状態がより健やかな状態に近づいたということでしょう。
以上が、あせもができないようにするためのおすすめ対策法と、あせもができた後の対処法となります。
ここで、そもそも汗をかかないようにエアコンで涼しくしてあげればいいのでは?という疑問が浮かぶ方もいらっしゃるでしょう。
エアコンで室温を調整してあげれば、確かに汗をかかないようにできるかもしれません。
ですが、汗腺というのは使わなければ、機能しなくなってしまいますので、赤ちゃんの頃にしっかりと汗をかくということをして汗腺を活発に使用してあげることが必要です。
そのため、汗をかかないということは後々に悪影響を及ぼす可能性があり、しかも大人になってから汗腺を機能させようとしても手遅れなので、しっかりと赤ちゃんの間に汗をかく機会を作ってあげましょう。